偽名
「おいコラくそガキ!どこ中学の誰じゃ!!!」
公園で遊んだりしているときに羽目を外してしまい、つい地元住民に迷惑をかけてしまう
その地元住民が怖い人で、学校に実名とともに通報するような人だったら、まぁ怖いですよね(深刻な語彙力不足)
もちろん迷惑をかけたほうが悪いのですが、反省してその人に謝罪した上、あくる日学校に行ったら先生にも怒られる、なんて子ども心には絶対に避けたい話ですよね
それを避けるために普段から偽名を考えておき、トラブルに遭ったときに使うという作戦。僕は小中学生の頃そんなことを考えていました(おそらく兄の入れ知恵です)
結局上のようなシーンで偽名を使うことも、そもそも上のようなシーンに遭遇することもなかったんですが・・・ただただラッキーだったのかもしれません
さてさて、シリアスな書き始めになりましたが、僕が偽名を使う機会がなかっただけで友人が偽名を使うシーンに立ち会ったことがあるんです。ここからはそのお話を
あれは中学2,3年生だったか、高校1年生だったか記憶は定かではないですが、僕は中学時代の友人M君(今回の主役)、X君と一緒に、Z君の家に向かっていました。時刻は夜7時、3人で行儀よく自転車のライトをつけて縦並びで走行していました
すると前方に警察官が現れました。僕たち3人は呼び止められ、きちんとライトが点いているかなどを確認されました
さてまた出発しようかと思った矢先、警察官の一人がM君の自転車に鍵がついていないことに気づいたのです。そういえば先日、鍵が壊れて開かなくなったので自分で破壊した、と話していました
バトルの開始である
当然警察官はM君の自転車が盗難自転車ではないかと疑い、M君に名を尋ねる
「鍵がついてないですね・・・お名前は?」
「あー、高橋望です」
タカハシ・・・ノゾム・・・?????
おいおい、TAKAHASHIとな。
お前のイニシャルは確かMではなかったか
僕はハッとしてM君のほうを見た
見違えるほどの自信に満ちた顔の高橋が、
そこにはいた
僕は苦笑いを返した。しかし見ず知らずの普通のオッサンに対してならまだしも、警官に偽名を伝えるという勇敢とも無謀とも取れる彼の行動に、かすかな不安をおぼえる
その間、警察官はトランシーバーで、本部(?)に彼の自転車の防犯登録番号を伝えていた
まもなく、トランシーバーの向こうからM君のフルネームが告げられた
高橋のドヤ顔が曇る
「あれ?お名前は」
「M…です…」
「あれ、高橋さんじゃありませんでしたっけ」
「…」
ああ、神よ
「身分証明書ありますか?」
「はい」
「……Mさんですね、確認できました、ご協力ありがとうございました」
え……?
お咎めなし…!?
優しい警察官に心を打たれました
(調べてみると嘘をつくこと自体は罪にあたらないそうです)
偽名を日頃から考えていたのかもしれません、M君。江戸川コナンみたいな素っ頓狂な名を名乗らずに済んだのはすごい(状況もすごい)
ちなみに僕は近くにあった目覚まし時計から名前を取ってきたので江戸川コナンタイプですね
(↓を参照)
おわり
ありがとうございました ^^
昔の面白い話ってなかなか思い出せないですね
もう僕のノーミソストレージに残っている秀逸なエピソードは無いですw